だってさ、と美優は、 「今日だってホントはあのあと貴慶から逢いたいって言われたんだけど、美姫と会うって言ったら、楽しんでおいでよって」 「それは知らなかったなー」 「貴慶ってさ、そういうとこあるんだ。自分のエゴよりいつもあたしの気持ちを優先してくれて」 「いい彼氏じゃん」 「でもたまには貴慶にワガママ言って欲しいときもあるよ」 「何そのノロケ」 言いながらも美姫は美優の幸せそうな笑顔に癒されていた。