私はそんなに可哀想ですか?

「違うの、視力は確かに悪いのだけど、そうゆう意味じゃないの」

川北先生は一つ息を継いで続ける。

「眼を患ってるのよ」

「患ってるって、眼の病気って事ですか?」

川北先生は小さく頷いた。それから、一つ一つ慎重に言葉を選ぶ様に話し始めた。

「明子ちゃんがここに来たのは6年前、あの子が10歳の時に交通事故で両親を亡くしてね、最初の頃は塞ぎこんで御飯も真面に食べなかったんだけど、少しずつ明るさを取り戻して2年ぐらい経つ頃には他の子と変わらないぐらい元気になってた」

思い出しているのだろう、先生は遠い目をしている。