私はそんなに可哀想ですか?

「貴方・・・司君?」

「はい、ご無沙汰しています、川北先生」

今度は俺が深く頭を下げた。

「本当に久しぶりね、どうぞ中へ入って」

そう言った笑顔は18年前と変わっていなかった。

懐かしい玄関を入り、半ば無意識に辺りを見回した。変わらない様でやはり違う景色に寂しさを感じた。

「あっ!明子お姉ちゃんだ!お帰りなさい!」

小学校低学年くらいの女の子が走って来る。

「ただいまさっちゃん。いい子にしてた?」

明子お姉ちゃんと呼ばれたのは女子高生の彼女。先程までの暗い表情は消え、満面の笑みで女の子を抱き上げる。

「うん!いい子にしてたよ!だから早く遊んで!」

女の子は明子お姉ちゃんの手を引いて奥へと入って行った。変わっていなければあそこは遊戯室だったはずだ。