ヨーヨーつり、かたぬき、お面屋さん。 たくさんの屋台の中をしばらく歩くと、たこやきの幟をみつける。 「あそこ、焼きそばないかな?」 あたしは森くんの着ていたTシャツの袖をひいた。 「ほんとは、もうやきそばの屋台、探さなくてもいいんだけど、」 そういって、笑いながら森くんは振り返った。 「・・・?」 「たぶん、それは平田が探してくれてるし」 あたしは森くんの言葉を聞いて後ろを振り返った。