「何話してるの?」 平田くんがあたしたちの輪に入ってきた。 「何でもないよ。大貴には秘密。」 あの自主研修から平田くんと幸華ちゃんは、いい感じにみえるけど、実際はどうなんだろう。 「栞菜ちゃん、日本史、苦手なの?」 一学期も呼び出されてたよね? 笑いながら、森くんが話しかけてくれた。 「うん、苦手。」 ため息が自然と漏れる。