「…あたし…あたし………ごめん…」
「は?なんで謝ってんだよ」
「指揮と…伴奏と…どっちも…間違えちゃった。
金賞、無理なの…かな……?」
確かに伴奏は1箇所だけ間違えていたところがあった
でも、他の人は気づいてねーし…
それに指揮は誰一人間違ったなんて思ってなかった。
「間違えたお前のせいで金賞が取れないって?
だれもそんなこと思ってねーよ」
「…だけど……」
「間違えたっていっても誰も気づかないようなミスだろ?
少なくとも俺はそのミスで金賞が取れなくなるなんてそんなこと、思わねーよ」
「…そうかな…」
「あぁ。お前が頑張ってんの知ってるし。」
「…誠人……。ありがとう…」
「あぁ、戻ろうぜ?もう結果発表。
お前、委員長だからステージ行くんだろ?」
「…そうだね!行ってくるよ…」
「大丈夫だよ、バカだな。
その涙は最後まで残しとけ」
「あ、最後感想言うんだっけ?
あたしは泣かないよ、大丈夫。
今の誠人の言葉で、全部チャラになった!笑」
「ホントかよ笑」

