「…貫通したら、いいものあげる」 「いいもの?なにそれ。」 「トンネルが失敗したらあげねぇから」 「何それ!?」 もらえない可能性の方が高くない!? 拓夢を不満げにじーっと見ていると、拓夢は少しだけ、頬を赤らめていた。 「?」 いいものって、何だろ。 「うわ、山にヒビが入ってる。」 「マジかよ!直せって!」 「何ムキになってんの!?」 山を修正しつつ、掘り進める。 貫通まであと、ちょっとかな。