目一杯のやっつけ仕事、ならぬ、やっつけ勉強で、何とか入学出来た極めて平均的レベルの普通科の高校を、自主的&親に無断退学したのは、半月前のこと。
「新入生の皆さん、入学おめでとう!」のお言葉を、奥歯でアクビを噛み殺しつつ、有難〜く拝聴した日から三ヶ月後のことだった。
理由は肌に合わなかったから。
離婚カップルの常套句、性格の不一致、あるいは価値観の違い、に極めて近い。
だから、何か教育委員会へ訴えるような大事件があった訳ではないし、どうしても入学三ヶ月後である必要もなかった。
ただ、ちょうど一学期も終わり、夏休みに突入することだし、まあ区切りとしては丁度良いかなぁ〜、程度の選択だった。
唯一の理由があるとすれば、親への発覚が夏休み明けまで引っ張れるかも、と淡い期待を抱いたからだ。
何せ親には一言の相談も、ましてや了解もないままの退学届けを、担任になったばかりの見ず知らずの、体臭のきつい若造の、一週間着続けているスーツの胸ポケットへ、さも意味有りげにそっと滑り込ませたのだから。
「新入生の皆さん、入学おめでとう!」のお言葉を、奥歯でアクビを噛み殺しつつ、有難〜く拝聴した日から三ヶ月後のことだった。
理由は肌に合わなかったから。
離婚カップルの常套句、性格の不一致、あるいは価値観の違い、に極めて近い。
だから、何か教育委員会へ訴えるような大事件があった訳ではないし、どうしても入学三ヶ月後である必要もなかった。
ただ、ちょうど一学期も終わり、夏休みに突入することだし、まあ区切りとしては丁度良いかなぁ〜、程度の選択だった。
唯一の理由があるとすれば、親への発覚が夏休み明けまで引っ張れるかも、と淡い期待を抱いたからだ。
何せ親には一言の相談も、ましてや了解もないままの退学届けを、担任になったばかりの見ず知らずの、体臭のきつい若造の、一週間着続けているスーツの胸ポケットへ、さも意味有りげにそっと滑り込ませたのだから。


