リエトさんが扉を開けてくれたので、
私は中に入った。




理事長室には、私と同じ歳くらいの
男の子が立っていた。


「サラ、こちらは息子のイロハです。
今後、サラと一緒に
生活させていただきます」

私にイロハを紹介しながら振り向いた
リエトさんは驚いた顔をしていた。




「サラ? なぜ、泣いているです?」



リエトさんに言われ、
泣いていると気づいた私に



「サラ、おいで」
と言う優しい声が聞こえた。