少しして目を覚ますと、私の体は誰かにおぶられていた。 「梨奈、梨奈!」 隣では茉優が何やら私の名前を叫んでいて 「梨奈…」 私をおぶってくれているのは鈴木らしかった。 「…ま、ゆ…?」 「梨奈、大丈夫? もうすぐ保健室着くからね!」 すると、向こうの方から走ってくる音がする。 「内海!大丈夫か?!」 体が浮いたかと思うとセンセーの匂いに包まれる。 「ありがとな、心配だろうけどもう2人は教室に戻りな」 そんなセンセーの声をどこか遠くの方で聞いていた。