第7章【カドクラ、爆発】









土曜日


いつものスーツではなく、カジュアルな私服を着たカドクラと、

外国からの密入国者のような私服を着たエンドーは車の中にいた。




「エンドー先生ってなんで学校は車で来てないんですか?」


「車の運転なんてストレスしか感じんからだよ。」


「道混んでますしね。」


「まぁな。それよりお前アポ取ったのか?」


「いえ取ってません。」


「マジで?知らんぞ。」


「大丈夫ですよきっと。」



ポンッ
『まもなく、目的地付近です』


カーナビが到着を告げる。



「一軒家なのか?」


「そうですね…あ、あそこですよ。」


カドクラが指差した先には「オオシマ」と書かれた表札があった。












ピンポーン

車を路肩に停め、2人は玄関のインターホンを押す。



「はい、」

女性の声が出る。


「あ、突然すみません。
私、堂々秀高校でユリコさんの担任をしているカドクラと申します。」


「あ~いつもお世話になっております。」


「突然すみません。ちょっとユリコさんのことでご相談したいことがありまして。」


「ちょっと待ってて下さいね。すぐ行きます。」