第19章【蘇る記憶】













ーーーー1年前




「カドクラ、タイマン張れ。」


「どうしても話し合うつもりはないのか。」


「そうやっていつまでも人見下してんじゃねぇぞ。」


「お前は俺の大事な生徒だ。
見下したことなんてない。」


「そういう見えすいた偽善がむかつくんだよ!」


「むかついたんなら俺に言えよ!
タジマ達は関係ないだろ!?」


「うるせぇ!全部てめぇが悪いんだろ!?」


「お前は全て暴力で解決できると思ってるのか?

俺は・・」


「つまんねぇことゴチャゴチャ抜か・・」




ーーーーーー



…先生 …クラ先生






「カドクラ先生!!」



「はっ」





カドクラは呼ばれたほうを見る。



教頭が立っていた。



「大丈夫ですか?」



「あぁ・・すみません。
ちょっとボ~っとしちゃいました。」


「疲れが溜まってるんじゃないですか?
最近また暑くなってきてますし。」





カドクラは時計を見る。


時刻は20時30分になろうとしていた。




「今日はもう帰ったほうがいいですよ。」


「ありがとうございます。
あとちょっとやって帰ります。」




職員室には数人の教師しか残っていなかった。