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俺が準備出来てから十分ほどたって、姉ちゃんの準備が出来た。


華恋や弟…恋音(れおん)の朝飯は俺が起きる前に作ったらしい。



「姉ちゃん、用意できたか?」


「うん、できたよ〜!じゃあ行こっか、きいちゃん!」



今日はどこに行くんだろうか
俺はいつも姉ちゃんと買い物に行く時は“彼氏”
のフリをしている。

俺は母親似、姉ちゃんは父親似だからそう見えるんだ。



「ねぇ、春樹。あたし、水着と新しい服買いたいの!選んでもらえる?」



「あぁ。星桜が好きなの選べ」


デート中だからお互い名前呼び。


もちろん金を払うのは俺。
最初は姉ちゃん…星桜(しおん)が払う、と言っていたけど最近は何も言わずに俺に任せてくれてる。
頼られるって、いいよな


「春樹っ!ここのお店入ろう!」

「あぁ」




もう、この時から…
後戻りはできなかったのかもしれない