「母さん、大丈夫。翔太だよ」

電気はつけっぱ。机の上に、私物を並べた。
美しすぎるからこそ、汚したくなるの。
黒板がそれ。
綺麗にしたあとの黒板は書くのを躊躇う。だけど汚してしまったら、もう、その味を知ってしまったら

戻れないのだ。