「永白…………?」

空の机を取り囲む、女たちが僕に言った。

「わたし、いきているの。ながしろくんのなかに。ながしろくんがいいよって、
こたえた。わたしながしろくん
こわしちゃったけど
わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。わたし。」

「いる、よ。」


僕の声。声変わりをした低い音で喉はわたしって、言う。
皆が目を伏せた。ぐずぐずと嗚咽が響く。泣いてくれている。
僕がいないことを寂しいってさ。
僕は、頭が痛くてくらくらする。
息ができないんだ。
沸き上がるもやもやは、何十人のいらいらだね。

もう酸素を奪わないでくれよ。
だってこの空気は不燃焼なんだろう。