「椎ちゃんのことが好きなんでしょ。

私、ずっと桂碁のこと見てたからわかったんだけど、

桂碁いつも椎ちゃんのことチラ見してたでしょ。

ウチらからしてみれば、バレバレだったよ。

多分、私以外の五人も…椎ちゃん以外は、

桂碁が椎ちゃんのこと好きだって気づいていると思うよ。

椎ちゃんはちょっと鈍いところがあるから気づいてないと思う。

だから、桂碁に告白しても断られると思った。

でもね、この気持ちを、好きっていうこの感情を桂碁に伝えずにはいられなかった。

これが、私の短かった初恋」

「そうか、俺の恋は全部見抜かれていたのか」

「やっぱりびっくりした?」

「うん。それで、華に鈍いところがあるって本当なの?」

「私が見る限りでは。桂碁は、椎ちゃんに告白しないの?」

桂碁にとっては思いもよらない質問だった。