「もうすぐ…だね」 沈黙の中真奈が呟いた。 今は開演の一時間前で、まだ第二体育館にいた。 「なんか…、まだ緊張してる…」 と冬実。 「だ、大丈夫だよ。 今まで練習してきたことを全部出し切れば…。 な、何とかなるよ、多分…」 「桂碁、声震えてる」 華は桂碁を見て笑った。 「私だって緊張してんだよ…」