今日も朝の書類仕事を済ました。

まだ仕事は覚えることの方が多く、一人で出来る仕事量の少ない俺は、外回りの時間まで、雑務に精を出していた。

外回りは、未だに誰かの同行をさせてもらう形で動いている。

まだまだ新米だ。

勉強することしかない。

少しでも早く、独り立ちさせてもらえるように、日々、精進あるのみ。

そんな当たり前のことは、どうでもいい。

そんなことよりも、俺には気に掛かって、仕様のないことがあった。



「辻さーん。そろそろ出ますんで、準備しといてください」

「はい!了解です!」



この清々しい朝に山本くんは、何とも気だるそうに俺を呼んだ。

その雰囲気に引っ張られないように、声を張る。

見ての通り、ここ数日間は山本さんに同行している。

別に、山本さんとの同行が、嫌だとか言う訳ではない。

そうじゃなくて。

このモヤモヤの原因は、もっと他の人によるものだ。