プロローグ

春に舞う雪。
僕は綺麗だと思った。
それと同時に僕は懐かしい記憶を思い出していた。
彼女と2人で歩いた道。
彼女と待ち合わせをしたあの公園。
僕は忘れることはなかったはずなのに。
彼女が死んでから僕は忘れてしまったみたいだ。
彼女が死んでからどれくらい経ったのかはわからない。
でも、彼女といた時間は相当昔だと考えられる。
でも…いつからだろう。
彼女が僕の隣から居なくなってしまったのは。



彼女が今、ここに生きていたのなら。

僕はたくさんありがとうを言って

たくさんごめんねを言って

気がすむまで抱きしめていたのに。