「っ、」
目を見開いて俺を見る如月に、やっぱりと思った
わかりやすっ、
「別に、他の奴らもノノのこと疑いながらも信じてたんだろ?」
「…ああ、」
あいつらもノノへの罪悪感で顔死んでたしな
「…ノノなー、煌雅のこともだけど、少しでも疑いもたれることに敏感なんだよな。」
「……」
……ノノは、煌雅のもだけど、前にもいろいろあったから。
「前に、俺が大事に食べようとしてたチョコがあったんだよ…」
「……」
急に始まった話にも、戸惑いつつしっかりと耳を傾ける如月
「そんで、俺が家に帰ったらなくなってて、その日はノノの方が家に帰ったのが早かった…家にはノノしかいなくて、俺は真っ先にノノを疑った」
「っ、」
俺の言葉にグッと険しい顔をした
「中学のときの話だけど、そんときにはもう人に疑われることに敏感だったんだよ。
俺が聞いたら、違うって必死に訴えてた
俺自身、そこまで怒ってなくて、聞いただけだったんだけど、それでもすごい泣きそうな顔しててさ、
すぐに俺の勘違いだって謝ろうとした。でも、違う。信じて。って言って部屋に逃げちゃって…
それで、俺もすぐ追いかけて、ノノの部屋のドア開けて入った。
そしたら、布団にくるまって泣いてたんだよ
いつもゆるい感じのノノが、あんな必死になって、今は泣いてるってことに驚いた
周りをよく見てたり、人の気持ちに敏感なことは知ってたけど、あそこまで取り乱す姿見たのあれが最後だった気がする。
すぐに謝って、抱きしめた。
そしたら、俺にしがみついて、ごめんなさいって。
俺のがごめんだったんだけどな。
結局俺のチョコ食べたのは母さんで、後で倍で買わせたんだけど。」


