「あと、如月瑠衣、ちょっと話せるか？」
「…ああ、」
瑠衣を真っ直ぐ見てそう言った棗
瑠衣は静かに頷いて、棗を連れて総長室へ入ってった
扉が閉まったのを見ると、
「やっぱのんちゃんの双子なだけあってイケメンだねー」
「ほんとに、綺麗すぎて息つまる」
「そっくりだったね」
「…うん」
一気に緩まった空気に声を発す
「さすが総長、取り巻くオーラが違うよね」
たしかに、緩い口調の時でも、緊迫した空気がずっとしてた
「…なーに話してんだろ」
総長室の扉を見て呟いた奏に、俺らもそっちを見る
「…やっぱ、乃愛ちゃんのことかな」
双子の兄と、彼氏がまさか対談してるなんて思ってもないんだろーな
乃愛ちゃん、傷つけてごめんね。
だから、早く戻ってきて…────
