────……









「乃愛、落ち着いた?」

「…うん」






あれからずっと泣いて、瑠衣に抱きしめてもらってた


どんくらいたったんだろ、
何時間にも感じるし、数分かもしれない




「…瑠衣、ごめん」

「っいや、大丈夫」




いい加減、瑠衣の話聞かなきゃ



「瑠衣、話して?」

「え、」

「ちゃんと、聞くから」

「あ、ああ、」




私の体を離し、しゃがんで目線を合わせた瑠衣


ドクンとまたしても鳴る心臓を落ち着かせ、瑠衣の言葉を待つ




















「乃愛、














……浮気、なんてしてないよな?」


















「………………………は?」












浮気?え?




「は?」


「いや、あーうん」

「は?」




いやいやいやいや、

「誰が?」

「…乃愛が」


「誰と?」


「………」


ん?!

いや誰と!?!?



「…その、あーえっと、乃愛この一週間なにしてた?」


チッ、話逸らしやがったな


「本家に帰るっつってただろ」

瑠衣相手に口が悪くなったのはしょうがない
だって、私ちゃんと言ったからな



みんな私が一人暮らししていることを知ってる

…財閥のことはレイだけだけど。

別に隠してるわけじゃないし、レイの場合、レイが当てたようなもんだからね




「……じゃあ先週の土曜は?」


土曜?


………なにしてたっけなあ




「…繁華街」

繁華街?



「あ!買い物か!」

土曜は繁華街で買い物してたんだ


つーか
「なんで知ってんの?」

ふつうに怖いんだけど




「たまたま、玲夜たちと出掛けてて…」

「あー、そんで見かけたと?」


少し声のトーンを落として聞くと、コクンと頷いた瑠衣