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「…やっぱでけぇ」



カナたちはあのまま倉庫に行ってた様で、
…あいつらには待つという選択肢はねーのか



瑠衣のバイクの後ろに乗せてもらい、着いた倉庫は、うん。でかい



「入るぞ」

「うん」


私の手を引いて歩いてく瑠衣の後ろを素直について行く

てか連れられてく



大きいドアを開け入っていくと、人がうじゃうじゃ


暁月って50人ぐらいなんだったっけ



「あ!総長こんちわー!」

「「こんにちわ!!」」



「こんちわ」



瑠衣に気づいた人がバッと頭を下げ挨拶すると、ほかの人も声を揃えて言う


…揃えんのって練習とかしてんのかな


そんなこと思ってると、めっちゃ見られてることに気づいた


「……ども」


気まずくてとりあえず挨拶すると、

「こんちわ!」

と笑顔で返してくれた


……なんだこいつら、


すんげぇいいやつら!!!!




キラキラした目を瑠衣に向けると、

「俺の大好きなやつらだからな」

と言って、優しく目を細め頭を撫でてくれた



この一連を見てたみんなは、

「「(総長が!!甘い!!!!)」」

「「(しかも、大好きなやつらって!!!)」」

と、初めて見る瑠衣の一面に驚きつつ照れていた




「総長、」

「ん?」

「そちらの方は、総長の彼女さんですか?」


「え、あー「ちがうよーん」うん、違う」

「ごめん瑠衣遮った」

「いや、大丈夫だ」


普通に否定したつもりが瑠衣のこと遮ってしまった

謝って許してくれたのはいいんだ。いいんだけど、

「どしたの」

なんでそんなシュンてしてんの

かわいいなこのやろう


「…なんでもない」


「「「(総長頑張って下さい!!)」」」


「…?」

みなさんそんな焦ったような顔してどーしたの



てゆーかさ、
「みんな私のこと疑わないの?」

怪しくね?急に来たんだよ?しかも女だぞ?



「うーん、総長が連れてきた人ですし」

「総長と手繋いでましたし!!」

「ストーカーではなさそうなので!」


そうすぐに答えてくれたみんな

「ブハッ、ストーカーて!ひどいな!」

あったかいなあここは、


「みんな瑠衣大好きなんだね」


「「「はい!!」」」


「だって、良かったね瑠衣」

「っ、ああ」


No.1の総長なんて、プレッシャーとか色々あるだろーけど、こんだけ信頼されてる瑠衣だから大丈夫。


嬉しそうな顔の瑠衣に、私もみんなも嬉しくなる