「何してんの?」

18時を大分まわったころ、台所で夕飯の支度がほぼ終わり、後片付けをしていると俊哉が声をかけてきた。

「もう、起きて平気なんですか?」
「ああ、大分体も軽くなったし。鳩尾以外は」

「…すみません」
「でも、助かった。一人じゃきっとまだ起きれてなかったよ」

「そうですか、よかった」
「もしかして、これ晩飯?」

「はい、久々に料理したんで味の保証はないですけど」
「いや、すげぇよ。」

「あ、重たかったら、トシさんの分は別メニュー作りましょうか?」
「え、いやっ、俺もコレ食うよ」

何故だか、俊哉が顔が赤くなっていたようなので、まだ熱があるのかと俊哉の額に由紀恵が手を伸ばした。

が、さっと俊哉は避けて

「ふ、風呂浴びてくるわっ」

と、まだ少し掠れた声で台所から出ていってしまった。

「?」

幾太くんたちがまだ帰ってきてないのに、そんな慌てなくても…。大分寝てたからお腹すいたのかなぁ。

そんな事を思いながら、残りの洗い物を片付けるのであった。