奴らは俺たちを油断させておいて攻撃を仕掛けたのかもしれない。


「あいつらにそんな事ができると思うか？」


創吾が険しい表情になってそう聞いて来た。


「わからない。でも、相手は人間だったんだろ？　そして生き物の魂を奪うほど再生して行ってるって、ノートには書いてあった」


「再生って……」


乃愛は青ざめてそう呟いた。


「殺すたびに人間に戻ってるってことかよ」


創吾が舌打ちをした。


さっきまで聞こえてきていた和希の悲鳴は、いつの間にか消えている。


骨人間たちも、俺たちの姿が見えなくなったことで一旦は引き上げていることだろう。


「菜摘や和希が殺された事は生贄の内には入らなそうだな。どうするんだよ、この調子じゃどんどん犠牲者が増えて行く一方だぞ」


創吾の言葉に俺たちの視線はカケルへと注がれることになった。