和希の質問にあたしは大きく目を見開いて息を飲んだ。


和希が何を考えているのか、安易に想像できてしまったから。


「その時にまた、逃げる事ができるだろうな」


カケルが返事をする。


直後、あたしたちの間に重たい沈黙が下りて来た。


生贄を1人ずつ捧げる事で森から脱出できるかもしれない。


あたしは真琴を見つめた。


そして生贄の1人目となってしまった真琴。