「チビ犬。」

「はい。」

「俺のこと慰めてくんない?」

「へ?‥‥‥ッッ!?」


一瞬だった。

隙を作った私が悪い。

抱きしめられたのに、拒否らなかった私が悪い。


悟さんは私にキスをしていた。


「いやっ!!」


悟さんを思わず突っぱねて、
スタッフルームを飛び出した。

「つかさ!!」

ちょうどスタッフルームに来た日菜子に抱きついた。

「日菜子、私。ダメだ。」

「ちょっと!何があったの!?
伊織くんいるよ!!」

え‥

ホールを見れば、伊織くんと優がいた。

「ごめん日菜子。私悟さんにキス‥された。
だから、会えない。伊織くんに顔会わせられない。」

私の悪い癖だ。

自分が悪いのに、
反応が怖くて逃げ出してしまう癖