☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



「和貴、夏翠を呼んできて」


「は……」


「そして、私の携帯、ある?」


「こちらに」


「ありがと。ちょっと、父さんのところへ行くわ。電話してるから、呼んできて貰える?」


「わかりました」


私がこれから何をするのか、若干、気づいているだろう和貴は不安そうな、物言いたそうな目でこちらを見ながら、スマホを差し出してきた。


だから、私は安心させるため、彼に微笑む。


「大丈夫よ。無茶はしないから」


私の言葉に信用性がないと言われているのは知っている。


それでも、私は微笑む。


任せておいて、巻き込んだのに……放っておける、はずがない。


何よりも大切な、友人こと。