☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3





「ほら、仕事だぞ」


相模と甲斐に目配せした相馬は、蔦で椅子を作って。


「頼んだぞ、子守唄」


と、言った。


「子守唄ですか……」


狼狽える相模に、


「相馬、これ、お尻が痛いよ」


文句を言う、甲斐。


「蒼生」


甲斐の言葉にため息をついた相馬は、蒼生を見た。


「はいはい」


葵は空に手を翳すと、絡めとるみたいに手を動かして。


降りてきた雲を、掴む。


「え、あれ……?雲ってさ、水の固まりだよね……?」


驚く私に、蒼生は言う。


「俺の力だよ。何か、固められるって言うか、クッションになるんだよね。使い方次第で」


それを甲斐に渡し、甲斐は腰を下ろす。