☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3





「俺達さ、何のために双子に生まれたのか、解らなかったんだよ……」


「……」


ぐったりとした二人は、一言。


「昔から考えてみれば、似た属性のせいか、一緒に仕事をすることが多かったからかも……」


「……疲れた」


と、前世に思いを馳せて。


「お疲れ様」


「大丈夫か?」


妻に甘え始める。


「あれ、何?」


それを横目に、私は桜に訊ねた。


ツリーハウス(?)の回りに浮かぶ、火の玉。


「いや、ほらさ?うちの薫くん、出来ることがないじゃん?」


司るのが、炎の薫。


「あ、言われてみれば……」


「だから、火の玉の時間を止めて、凍らせてみました。綺麗でしょ?アクセサリーにしたいくらい」


……先程の、言葉を訂正します。


甘え上手すぎて、気づかなかったけど……。


この面子の中で、一番、人使いが荒いのは、桜だ。


これは、高確率で間違いなく。