「俺達さ、何のために双子に生まれたのか、解らなかったんだよ……」
「……」
ぐったりとした二人は、一言。
「昔から考えてみれば、似た属性のせいか、一緒に仕事をすることが多かったからかも……」
「……疲れた」
と、前世に思いを馳せて。
「お疲れ様」
「大丈夫か?」
妻に甘え始める。
「あれ、何?」
それを横目に、私は桜に訊ねた。
ツリーハウス(?)の回りに浮かぶ、火の玉。
「いや、ほらさ?うちの薫くん、出来ることがないじゃん?」
司るのが、炎の薫。
「あ、言われてみれば……」
「だから、火の玉の時間を止めて、凍らせてみました。綺麗でしょ?アクセサリーにしたいくらい」
……先程の、言葉を訂正します。
甘え上手すぎて、気づかなかったけど……。
この面子の中で、一番、人使いが荒いのは、桜だ。
これは、高確率で間違いなく。


