☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3





「何作る?」


こんなこと、非現実過ぎてあり得ない。


けれど、彼はできるのだ。


「どうせなら、ツリーハウスみたいなのを作ろうよ!」


澪が楽しそうな声で、笑う。


成人したのに、幼い彼女たち。


常に笑顔でいる彼女たちに、私たちは救われてきた。


「了解」


相馬は、植物に手を重ねた。


どんどん、伸びていく。


一方で。


「じゃあ、氷の階段でも作るの?」


「そう、氷月!作って、作って!」


「風が強いな……風斗、向き変えて!」


「はいはい」


桜と澪に振り回される旦那たちを見て、私は笑みを溢す。


同じように、燐たちも。