「何作る?」
こんなこと、非現実過ぎてあり得ない。
けれど、彼はできるのだ。
「どうせなら、ツリーハウスみたいなのを作ろうよ!」
澪が楽しそうな声で、笑う。
成人したのに、幼い彼女たち。
常に笑顔でいる彼女たちに、私たちは救われてきた。
「了解」
相馬は、植物に手を重ねた。
どんどん、伸びていく。
一方で。
「じゃあ、氷の階段でも作るの?」
「そう、氷月!作って、作って!」
「風が強いな……風斗、向き変えて!」
「はいはい」
桜と澪に振り回される旦那たちを見て、私は笑みを溢す。
同じように、燐たちも。


