「沙耶ー、ごめん、二人っきりのとこ」
「ううん。任せっきりでごめんね、水樹。どうしたの?悠哉、茅耶」
悠哉と茅耶が寄ってきたことにより、起き上がった相馬。
「あのね、魔法!」
「魔法?」
「ん!魔法が見たい!」
御園の血なのか、それとも、教育のせいなのか。
発達の早い、双子は笑って。
「パパ、魔法!見せて!!」
相馬に、縋る。
「魔法ったって……俺、御園の力は、神と会話することしか……」
「違う、違う。前世の方だよ」
「……ああ」
水樹の言葉に納得した相馬は、立ち上がり。
「久々だな」
「そりゃあ、仕事が多忙ですし?」
靴を履くと、私を振り向いた。


