「……」
「……」
黄金に彩られた紅の中。
私たちは言葉を交わさず、落ちる葉を見ていた。
「少し前までは、木の葉が命の終わりに見えて仕方なかったんだよなぁ……」
くるくるくるくる、精一杯、生きた葉は、静かに散っていって。
それを眺めながら、思い出すのは、二年前。
誰にも気づかれることなどないと思っていた。
けれど。
その考えを払拭させてくれたのは、何よりも大事な貴方。
相馬がいてくれたから、私は生きていられる。
この人がいたから、私は生きたいと願った。
「……なぁ、沙耶。今なら生まれてきて良かったと思えるか?」
何度も、何度も、繰り返した、『死にたい』という言葉。
全ては、懺悔からだった。
木漏れ日に目を細めながら、私の頬に触れてくる相馬。
「悠哉と茅耶が生まれて、俺の妻となった今、生きていて良かったと思ってくれているのか?」
『こんなところで、ハーレム作んな。このスケコマシ』
あの一言から、始まった。
私達の、物語。


