☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3




「真耶、こっち向いて」


俯いていると、顎を持ち上げられました。


私より10センチ以上も身長の高い夏渡は身を屈めて、


「…………俺がするから、お前はダメ。良い?」


……初めて、私にキスをしてくれました。


「……」


「返事は?」


「……」


私は頷くことすら、出来ませんでした。


だって、嬉しかったから。


「おーい、真耶?」


私は、彼の瞳が好きです。


優しくて、とても、綺麗だから。


安心するんです。


この人は、裏切らないって。


私は、彼に抱きつきました。