☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



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「あれ?どこ行くの?」


「買い物」


「気を付けてねー」


ワンピースに、パーカーという、なんとも簡易な格好で、家族に見送られ、私は一人、買い物へ。


「今日は歩いていくわ。だから、車は要らない」


「大門から出られないんですか?」


「面倒だもの。裏からでる」


「……お気をつけて」


苦笑いで私を見送ったのは、母さん付きの運転手の和貴。


母さんの無茶ぶりについていく、奇跡の存在。


和貴に見送られ、私は裏へと向かう。


裏までの距離も遠く、この家はなんのためにバカ広いのか、未だ、不明だ。


「裏門……とは、名ばかりの門よね」


大門と変わらない、裏門。


勿論、トラップもあるし、カメラもついてる。


(普通の門だったら、不審者も入りまくりだものね)


とりあえず、指紋認証をし、門を開け、外に出る。


指紋は御園の人間、御前の人間、御堂の人間、それと、極一部の人間の指紋が登録されている。


例えば、美耶姉さんの護衛……いや、恋人?後恋人の絋の指紋とか、茅耶姉さんの幼なじみ(もう、恋人で良いと思う)の煌の指紋とか。


指紋登録できれば、信頼されている証。


まぁ、登録後に裏切ったら、消されるのだろうけど。


一歩踏み出し、目の前の光景に驚く。