□美耶side■




小さい頃から、私は人に嫌われることが多かった。


『○○君を、返してよ!』


『澄ました顔して……ムカつくのよ!どうせ、心の名かで私たちのことを蔑んでいるんでしょ!』


『お金持ちが、こんなところに来ないでよ!』


覚えのないことでも、何でも、全部、私のせいだった。


そんなとき、いつも、傍に居てくれたのは……


『こいつが、そんなことをするわけねぇだろ』


『こいつは、俺のもんだよ』


『金持ちにも、事情があんだよ』


庇ってくれたのは、絋だった。