「―…名前は?」 態度が上からなのは気づいていた。 女は不思議そうに、けれど、笑って。 「長谷部、葵です。一般人クラスのB組」 一般人クラスはABCDEFのクラスがある。 A組から優秀な順で、出席番号まで決まる。 成績が良いほど、特典がある。 それが、B組とは…… 「ふうん?頭、良いんだね?」 猫なんて被ることすら、この女の前では面倒になった瞬間だった。 けれど、距離はきちんと保つ。