「久し振りだなあ……この感覚」 「いい加減、性格を直せ!この性悪が!」 「……奏も、変わらないよね」 「当たり前!」 幼なじみでもある私達。 諸事情により、お金がいる私がついた仕事が、彼の護衛だった。 「奏も、高校生活、楽しんでね」 ああ、どうして、こいつの笑顔はイラつくものでしかないのだろうか。 「……あんたもね」 敬語なんて忘れて、そう言えば。 「うん」 何故か、嬉しそうな顔で笑いかけられた。 ―続―