「どうせ、離して貰えなかったんでしょ?朝まで」


その意味を理解できた連中は頬を染め、よくわからない人間は首をかしげる……最も、千尋の言った意味が理解できない人間なんて、この中にいないのだけれども。


つーか、さらっと言う台詞か?それ……。


まぁ、千尋だから、仕方がないか……。


昔から、性格があっさりとしている千尋は笑顔でどんなに恥ずかしいことでも良い放つが、そんな彼女の伴侶は水樹の双子の弟である、氷月である。


つまり、夕梨と千尋は義理の姉妹……勿論、ここには沙耶も含まれ……


「二人とも!沙耶の心にダメージを与えちゃダメ!!」


「わっ……沙耶が、灰みたいに……」


部屋の隅で、何故か、体育座りをした沙耶の目元は赤く、辛そうで。


「……私、離婚しようかなぁ……」


おまけに、とんでもないことを言い出した。