(そういう意味じゃないんだけどなぁ……)
『自分は美人ではない』
そう言い張るこの人は、周囲が認めるほどの美人であり、
『私、見た目だけは超一般人』
なんて、そんなこともあり得ない。
祖母の美貌を受け継ぎ、目元は祖父に似た母さんは、着飾らせ、化粧させると……もう、立派な淑女。
勿論、見た目だけ。中身は……無言で。
「あ、そうだ」
ふと、思い出したように、母さんが声をあげる。
「ねぇ、葉月ー」
「んー?」
柊真と笑い合っていた葉月が、顔を上げる。
そして、
「勿論、麻衣ちゃんたちに、居場所は伝えてあるよね?」
という、母さんの言葉に固まった。


