「とにかく!どうにかしてよ!叔母様‼」
逃げ場がなくなってしまって、困っているという葉月は俺に駆け寄ってきて。
「冬哉みたいなさ!イケメンじゃなくても良いから!」
と、言った。
「はぁ……?」
「誰が?」
俺の抜けた声に、母さんの声が響く。
「誰が?じゃない!叔母様はイケメンを見慣れてるでしょうけど、この人たちは貴重で、高級物件なんだからね!」
「こ、高級物件?」
こんなことを言われたのは、初めてだ。
まさか、自分が、高級物件化するとは。
「そう!別に、私は、イケメンじゃなくていいの!本当に!イケメンじゃなくていいから、医者か、その卵で、私より強ければ!」
葉月が昔から言っていた、男の条件。
「……その求婚してきた人は?」
「弱い!」
葉月が普通の女の子ならば、勝算はあったのに。
「……どれくらいが、強いのよ?」
「叔母様に勝つぐらい」
「……私に?そりゃ、希少な男だな」
葉月は、鍛えちゃってるから。
「でしょ!?だから、叔母様に頼むのよ!」
「御園繋がりで、探せと?」
「私、知り合いいないもの」
「……その、自分より強い男だったら、良いわけ?」
「うん」
サラッと、うなずく葉月。
本当、ズレている女である。


