☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3




大きくなって、気づいたらしい。


自分の理想とする男性は、この世にいないと。


「理想が違うのなら、結婚したらダメよ。愛せそうな人と結婚しないと」


「分かってる!分かってるけど……このままじゃ、大学を卒業する前に結婚させられちゃう!」


「勇兄に嫌だって言えば、させないんじゃ……?」


「嫌だけじゃ済まないのよ!お父様は!理由を聞いてくるわ!それで、私が漏らしたら、どうなる?ストーカーされてて、怖いから嫌ですって?そんなことを言った日には、相手の血祭りだわ!」


元ヤンであり、母さん同様、祖父に育てられた勇真さんはめちゃくちゃ強い。


確かに、血祭りが始まるかも……


「血祭りは不味いな」


「でしょう!?それに、お父様、お医者様だし!」


「治す側の人間が傷つけちゃ、ダメだってこと?そこら辺は、心配しなくていいと思うわよ?勇兄がそんなヘマ、するわけがないもの。どうせ殺るなら、分からないように殺るわ」


ニッコリと微笑んだ母さんを見て、同じ人に育てられただけあると思う。


おかしい。


同じように育てられたはずの、もう一人の伯父はここまで、血の気は荒くないんだが。



因みに、もう一人の伯父とは、黒橋建設の現総帥である、黒橋大樹のことである。