「―ようこそ、我が御園家へ。これから、一ヶ月。君達には、ここで生活してもらう」
紙に書かれた、慣例通りの台詞を述べる。
「俺は、御園相馬が第三子、次男の御園冬哉。柏原は、曾祖母の家の名だ。つまり、柏原冬哉は存在しない」
「並んで、ついでに言うね。俺は、姫宮夏翠が第一子、長男の姫宮柊真。藤島は、冬哉の祖母の家の名でね、聞いたことはあると思うけど……昔あった、藤島財閥から借りたんだ」
本家の大きな玄関の前。
俺達は、三人を真っ正面から見つめた。
「……」
本当は、バラしたくなかった。
でも、バラさなければいけない気がした。
反応を聞くのが、怖かった。
けど、聞かなければ、前にはいけない。
無言の三人が怖くて、俺も無言になる。
「あのさ……」
ふと、良太が口を開いた、その時。


