「……柊真、遊んでいこう」
「は?」
「何か、俺、疲れたから。遊んでいこう」
「いや、それ、おかしくねぇか?疲れたなら、かえって、休んだ方が……」
的確な、柊真の突っ込み。
「体を動かしてぇんだ。道場へ行ってくれ。あと、蒼繚華にも……」
けど、そういうことじゃなくて。
「もう、黙ってるの、限界……」
柊真の耳元で、囁く。
「……だから、関係あるところへ行こう、と?」
「そ」
「いや、それ、本家に行った方が早いんじゃ……」
「兄さんたちに、挨拶」
「……蒼繚華な」
納得してくれた柊真に感謝しつつ、シートに体を埋める。
すると、
「……ん?でも、あいつら、大人しく、寮に収まっている質か?」
と、思い出したように、柊真が言った。
「……違う」
俺は、それを否定する。
なぜなら、その通りだから。
「なら、行っても、無駄じゃねえか」
「……見学も、良いかなって……」
「あとから、また、行くよ。それは。なにも、今日じゃなくて良いだろ」
「……」
柊真の言葉に、ぐうの音もでない。
「……ってことで、本家な」
車は、さっきから行ったり、来たりを繰り返して。
とうとう着いた、御園本家。


