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「京都!?」
「うん」
学校帰り、夏休みの合宿について知らせると、楽しそう!、と、笑った三人。
合宿期間にも驚いてたが……場所にも、驚くらしい。
「きょ、京都って……そんなところに、夏休み中いるのか!?」
「うん。大丈夫、三人の両親には許可をとるから。着替えとかを準備してくくれば、それで……」
「ってか!今まで、住んでた屋敷が仮住まいだと!?」
「……そこ?」
「あんな、豪華できれいなところ……羨ましい!」
発言からしてバカっぽいが、楽しそうな二人は、まるで弟妹のよう。
いや、弟妹よりも子供っぽいかもしれない。
うちの弟妹は、大人びすぎてるから。
「……調教のしがいがあるよね。ってか、秘密ばらしたら、失神するかも」
と、いうか、二人の会話を聞いて、小さな声で呟く柊真のほうが、怖い。
あんなに優しい夏翠さんと、飛鷹さんから生まれたのが、何故、この男なのか……本当、謎である。
「―あ、ついた」
ふと、黙っていた圭吾が、そう言った。
圭吾が指差した先……そこは、大きな家。
「ただいま~」
「―あ、帰ってきた!このバカ息子!なんなんだ、このメールは!」
圭吾が家に入ると、飛んできたのは罵声。
「書いてある通りだよ。ちゃんと、勉強してくるから」
「そうじゃなくて、蒼繚華だと!?」
「良いだろ?俺の将来なんだから」
「お前、自分の頭、わかってるのか!?」
「分かってる。でも、限界までやってみてぇんだよ。無理だって諦めるんじゃなく、最後まで。勿論、ちゃんと、滑り止めは受ける」
「だが……っ」
「―まぁまぁ、良いじゃない、父さん」
父親の言葉に、自分の意思で返す圭吾。
それでもなお、食い下がる父親を止めたのは。


