「柊真が、先生に何かをしようとしたら、全力で阻みますよ。お世話になってますし」
「頼んだぞ?俺、二人目が生まれるから……」
「安心してください。姫宮より、御園の方が有利です」
三男だから、中学生だから、そう言われても、俺は御園の権限を使えるんだ。
あの、御園相馬の息子である限り。
「これから、どうすんだ?」
「それなりに、動くつもりです。三人のこともですが……家のことでも」
「家に、帰るのか」
「はい」
俺の身分も気にせず、快く迎え入れてくれた先生。
色んなことに親身になってくれた彼は、何も望まない。
望むのはただ、家族との幸せと、安寧。
「あと、半年、お世話になります。小林先生」
「おう」
気さくで、面白い先生。
三人も、この先生のようだったら……俺たちは、ずっと、友人でいられるんだろう。


