「俺も、沙耶と同じ考えだ。俺はあの力があれば、女たちは苦しむことになるから……茅耶や、これから生まれてくるであろう自分の娘のためにも、姉さんや母さんの二の舞にさせたくなかったから……俺は、絶やそうとした。だが、沙耶と結婚するとき、仕方なしに持続させるしかなかった」 「初代からの、“治癒力”のことですか……」 俺は、茅耶の側にいるものとして、ある程度、この家の秘密は知っている。 一応、俺の肩書きは、茅耶の側仕えだ。 だから、全部、知ってる。