「お前の部屋に行って、お前のお気に入りの毛布を持ってきて良かった。予想通りだ」
「ほえ?予想通りって、何が……」
飲み物が、喉を通る。
温かさに、瞼が落ちそうになる。
「茅耶、飲み物ちょーだい」
差し出された手に、缶を託す。
「はい、目を閉じて」
飲み物を取り上げられ、言う通りに、目を閉じる。
煌の言う通りにすると、いつも、眠くなる。
「学、校……」
「気にしないの。…………おやすみ、茅耶」
煌、ちゃんと、学校に行く準備をしてるのに。
朝早い、こんな時間に、わざわざ、うちを迎えに来てくれたのに。
「堪、忍……」
「良いから、大人しく寝なさい」
私は、頭を撫でられるまま、彼の優しい腕に溺れた。


