「僕の弟妹たちだよ。美耶はわかると思うけど……左から、次男の冬哉とその妻、奏。三男の冬馬とその妻、葵。あと、四女の真耶とその婚約者の夏渡ね」
簡単な説明を受け、私は頭のなかで数を数えてみた。
「悠哉さんを含めたら……七人兄弟ですね……」
漫画や小説ではよくあることだけど、現実では、初めて見た……。
「改めて、尊敬します。沙耶さんのこと」
「それ言ったら、母さん、喜ぶかもね。伊織、初めて見た?」
「あ、はい。現実では、初めてです。最高で、五人兄弟しか見たことはありません」
「そうなの?僕の回り、五人は当たり前な感じなんだけどなぁ……因みに、僕の家は七人兄弟だけど、夏渡は六人兄弟の二番目だし、焔棠はわかる?あそこも、六人兄弟だよ」
「へー!焔棠は知ってましたけど、夏渡さんもなんですね!」
そう考えると、大して、珍しいことではないのかもしれない。


