☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



「僕の弟妹たちだよ。美耶はわかると思うけど……左から、次男の冬哉とその妻、奏。三男の冬馬とその妻、葵。あと、四女の真耶とその婚約者の夏渡ね」


簡単な説明を受け、私は頭のなかで数を数えてみた。


「悠哉さんを含めたら……七人兄弟ですね……」


漫画や小説ではよくあることだけど、現実では、初めて見た……。


「改めて、尊敬します。沙耶さんのこと」


「それ言ったら、母さん、喜ぶかもね。伊織、初めて見た?」


「あ、はい。現実では、初めてです。最高で、五人兄弟しか見たことはありません」


「そうなの?僕の回り、五人は当たり前な感じなんだけどなぁ……因みに、僕の家は七人兄弟だけど、夏渡は六人兄弟の二番目だし、焔棠はわかる?あそこも、六人兄弟だよ」


「へー!焔棠は知ってましたけど、夏渡さんもなんですね!」


そう考えると、大して、珍しいことではないのかもしれない。