☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



「あ、ありがとう、ございます……」


「ん。どういたしまして」


初めての経験に戸惑うことしかできなくて。


なんとか、お礼を言うと、彼は隣に腰を下ろした。


「……伊織、つかぬことを聞くけどさ」


そして、口を開いた。


「ちゃんと、食べてる?」


「へ?」


「軽すぎ。片手で抱えられちゃったよ」


食べてるかと聞かれれば、前よりは減ったと思う。


けれど、そこまでひどいと言うほど、私は体重は減っていなくて。


「食欲は確かにありませんけど……食べてますよ?」


「本当?今も?」


悠哉さんがそう問いた瞬間、タイミング良く鳴る、私のお腹。


「……今は、空いてますけど」


そう言えば、お昼を食べていなかった。

私の顔は今、真っ赤であろう。

恥ずかしくて、顔を俯かせる。